Archive for the ‘症例集’ Category
・インプラントを受けて良かった。
当院のインプラント治療の目標は ”インプラント治療をあの時して良かった。”
そのように20年後に思ってもらうことです。
20年後にインプラントをして良かったと感じてもらえるためには、インプラントが無事に残っていることはもちろんのこと、隣や他の歯の喪失によるインプラント継ぎ足しを可能な限り防ぎ、最小限の負担、ダメージ・歯の喪失でとどまっていることが求められると考えています。
インプラントを受けるのであれば、余計にインプラント以外の歯を守らなくてはならない
インプラントを受けるのであれば余計に他の歯も大切にしなくてはなりません。
なぜならインプラントと歯はブリッジ等で繋げることは良くないとされているため、インプラントをしたことで隣や他の歯を失うたびにインプラントの継ぎ足しが必要となる可能性が高いからです。
大切な歯の喪失・インプラントの継ぎ足しを防ぐためにも、インプラント治療を受ける方は残る歯を守る意識をより高く持たなくてはなりませんし可能な限り歯を失わないための治療計画と治療内容、メンテナンスが必要となります。
歯を喪失する度にインプラントが必要になることによるストレス
数年おきに残る歯を少しずつ失うことが続きその度にインプラント治療を受けることとなれば高額な治療費と手術リスク、ストレスに晒されてしまいます。
当院は、インプラントは歯を失ったから必要、というものではなく、お口の健康を維持するための総合的な歯科治療の一部と考えています。
インプラントをするのであればそれを長く活かすためにも、そして口腔内の健康や残る天然歯を維持するためにも歯周病、かみ合わせや保存治療、予防を行う必要があり、当院では患者さん個々のリスクに合わせた20年後までを考える治療方針を提案しています。
20年後の状態を考える治療方針
1本のインプラントが、今、本当に必要なのか。
インプラントは骨に結合するため以前に他院にてインプラントを受けた方で歯肉が下がり口の中にネジ(インプラント)が露出し対応できない状態となっている方や、噛む力でインプラントが折れ骨ごと削って撤去しなくてはならない状態となっている方などの困られている患者さんに今まで相談を受けてきています。
インプラントはトラブルが生じた際に対応が困難となる場合が多々あるため私たちは他の選択肢と比べ特にインプラントを勧めるということはしていません。
ただ、歯を失った方にとってインプラントは、条件が合えばとても良い治療です。
だからこそ無理のない状態であるかを確認した上で将来的に患者さんが困られる可能性を下げることも含めた治療方針を提案していますし、インプラントを遅らせることができれば遅らせる治療方針を提案したいと思っています。
インプラントを遅らせられると、起こるトラブルも先延ばしできる
自身の歯が20年後、30年後にも良い状態で維持できていると約束できないことと同様に、インプラントもどのような状態で残っているか確実なことは決して言えません。。
第一に歯や神経を残すための予防・保存をする歯科医療を提供すること。第二に状態が悪い歯の寿命を抜歯せずどこまで延ばせるかにこだわるということ。第三に歯の喪失に対し中長期的な治療方針を作成することを当院では大切にしています。それが私たち自身が受診する際にも希望することだからです。
一度しかない人生にとって治療費やリスクを最小限に済ませることができるようブリッジや負担の少ない入れ歯等によりインプラントを遅らせることも多くの場合で提案しています。
インプラントが入りかみ合わせの変化に対応できない状況となる中でインプラントの継ぎ足しが増えてしまえば、ガタガタなかみ合わせが残る歯を傷め、更に歯を失いやすい口腔内環境となってしまう場合があります。
インプラントの継ぎ足しやトラブルを可能な限り防ぐことができるよう、今後10年、20年かけてつぎはぎのような状態となっていくことを防ぐことができるよう、隣や他の歯も含めた中長期的なビジョンをもってインプラント治療を行っていることが当院の特徴です。
インプラントと中長期的な診療方針
まずインプラントせざるを得ない状態になぜなったかにアプローチをしなくてはこれからも同様に失う歯が生じ、その度にインプラントを継ぎ足さなくてはなりません。
今後どのようにお口全体の健康を守るかを考えなくては、1本1本の治療がその場しのぎのつぎはぎのような口腔状態をつくることとなります。
生涯を極力自身の歯で笑い食事できるよう、どのような中長期的な治療方針を患者さんと共に立てられるかは歯科医師をしていての醍醐味です。
押し付けられることのないインプラント治療
インプラントをするしないに関わらず長期的に患者さんの口腔内の健康維持に関わることは患者さんの歯だけではなく健康寿命にも多大な影響を与える可能性があります。
そのため手術リスクや高額な治療費がかかるインプラントを勧められ”受診しにくい”という思いをさせるつもりはありません。
インプラントを当院で行う際には良いことよりも起こりうるリスクやネガティヴな話を考えられるだけ説明をし、その上でインプラントを希望される方に治療を行っています。
歯科医師としてインプラントを行うにあたり、インプラントを行う患者さんとは信頼関係をつくった上で進めたいと思っています。
予約をとりにくいこともあり当院が全ての方にとって答えになれる訳ではありません。また、当院でインプラントを受けたから全て納得して喜べるゴールが用意されると約束できるものではありませんし、当院にかかっていれば問題が起きないという訳でもありません。
今回このような文を書いていますが当院が良いというつもりはありません。
インプラントを受けるのであれば安心できる状況で安全にインプラント治療を受けてほしいと思っているだけです。
そして、インプラントの完成がゴールではないということも理解していただきたいと思っています。
良好な状態で20年後を迎える可能性を高めることができるよう信頼するかかりつけ医でインプラントを受けることをお勧めします。
無事が当然ではない インプラント手術を無事に終えるために
当院ではインプラントはあくまで総合的な治療の一部であり矯正治療等と同様に特殊で専門性が高い分野であるため医療連携を行って診療にあたっています。
今ではどこの歯科医院でもインプラントを行っていますが、当院が多くの場合で手術を医療連携にて依頼している理由は都内のこのような場所であるため日本において最高レベルのインプラント手術を受けることができるからです。
それは患者さんにとってリスクが限りなく少なく済むということを意味します。
医院にとってインプラントの手術まで行えばそれだけプラスとなりますが、私たちはいただく手術代よりも患者さんに安心してインプラント治療を受けてもらうこと、リスクを患者さんに背負わせないことを大切にしています。
そのこともあり、当院は開院以来10年が経過し、多くのインプラントを希望される患者さんに治療を行ってきましたが手術でのトラブルやインプラント再治療などの大きなトラブルはもちろんなく、勇気をだして治療を受けて良かったと言ってくださる方ばかりです。
お口の健康維持を目的とする総合的な歯科治療
インプラントは入れて終わりではありません。
インプラントが傷み、再手術になることを防ぐためにもインプラントへの専門的なメンテナンス(当院ではインプラントをされる方に6か月以内に1度は必須と説明をしています。1時間11000円)をかみ合わせのフォローと合わせ行っています。
そもそもインプラントせざるを得ない状態になる前に歯の喪失を防ぐことが患者さんにとって最善であるため、当院では患者さん個々の状態に合わせた歯周病重症化予防やむし歯の進行抑制、歯の寿命を変える保存治療・精密歯科治療を行うことで今残る歯を可能な限り維持することができるよう努めています。
インプラントを増やさず、そして傷めないよう総合的な歯科治療を行っています。
インプラントを当院で希望される患者さんへ
メンテナンスをしながらインプラントを大切にし、総合的な歯科治療により残る歯も大切にする。
結果、”今年も1年、大きなトラブルがなく過ごせて良かった” と笑顔で言っていただける医院でありたいと思っています。
その積み重ねを患者さんと共に喜びたいという思いを衛生士とも共有し、20年後に向けてお口の健康維持サポートに医院で取り組んでいます。
歯を失った方にとってインプラントは条件が整えばとても良い治療法です。
ただしインプラントの完成がゴールではなく、残る歯も含めて健康に笑い食事できる状態をどのように維持するかがとても重要です。
インプラントをしてよかった。いつか笑顔でそのように言葉を交わすことができるよう、これからもどのようにお口の健康と前向きに向き合っていくのかを相談できる医院を目指します。
※インプラントの手術を依頼する場合には治療の流れの中で説明を行っています。電話等で問い合わせをいただいてもお答えしていませんので予めご了承ください。
・神経を守るための精密審美治療。9年後のセラミックス治療について。

治療直後の綺麗な写真ではなくセラミックス治療の結果と治療実績について。
つまり今回は完成から9年が経過した写真右列のセラミックスがお話のメインです。
上段には接着が壊れていない欠けたセラミックスのきれいな内面、中段には欠けたものをはめて撮った写真、下段は来院された際の欠けた半分が脱落した状態の写真です。
写真左列は脱離した銀歯の写真であり銀歯内面は汚れ歯垢が付着し、銀歯が外れた状態の歯も綺麗ではなくむし歯が再発していることがわかります。
9年前に神経を失うかどうかという歯にセラミックス治療を行いました。この患者さんはお医者さんであり、写真のアップを快く承諾していただきました。
カナダに留学をする前に全ての銀歯をセラミックスで治したいと任せていただいた、とても思い入れのある患者さん。
帰国後も定期的なフォローを途切れずさせていただき、治療後9年経過しても治したセラミックスは全て問題なく使っていただけていました。
左列は他の患者さんの銀歯が外れた写真です。中はセメントが壊され、生じた隙間に二時的にむし歯が発生していることがわかります。銀歯はこのように再治療が必要となりやすい治療法です。だいたい4.5年でこのような状態となり再度のむし歯治療により神経を残せるかどうかという状況となります。
この方も神経を残したいと希望されセラミックスにて治療を行いました。
右列のセラミックスに話は戻ります。治療から9年が経ち欠けたため再治療とはなりましたがその中は9年前からほぼ変わらない状態でした。
つまり9年前に神経を失うかどうかという状態にセラミックス治療を行い、今回、時間が経っても中がほぼ傷んでいない状態であったため再治療を行なってもほぼ歯を削らずに済み、神経を失う可能性はとても低く済みます。
当院の特徴はこのような歯や神経を守るための精密な審美治療を行なっていることです。
それは審美が主目的ではなく歯を、神経を残すためのものです。
セラミックス治療には専門的な技術が必要であり、高い精度と強固な接着法により歯を守ることができるよう努めています。
完成直後の綺麗な写真も接着や精度にこだわりがなくては撮れませんが、このように自身が行った治療の9年経過を見ることができ、神経を失わないためにと行った治療の成果を確認することができました。
当院ではセラミックス治療をとても多く行なっていますが欠けてしまうことはこの10年でまだ数件しかないため修復物の中を確認できる機会は中々ありません。
日々行なっている治療に、より説得力を深めるきっかけとなりました。
銀歯と同様の質でセラミックス治療を行うと、欠ける、割れる、色の不良、単色の白、サイズや形、かみ合わせ等の問題が生じ高価な治療に後悔されている方は少なくありません。
当院は歯のための治療を希望される多くの患者さんに通っていただいています。
大切な歯を守るサポートをすることができるようこれからも努めます。
・20年と10年の歩み 時が流れても変わることのない患者さんの望み
歯科医師となり20年が経ちました。
そして当院が2022年4月で開院10周年を迎えたこともあり私が歯科医師となってからの歩みを節目のこのタイミングでお話しさせていただきます。
・顕微鏡を用いる精密な保存治療を学び、患者さんを笑顔にできた大切な体験
・歯科治療が患者さんを笑顔にすることができると知る 歯科医師に求められていること
・かみ合わせの管理とインプラント・矯正治療への思い つぎはぎではなく20年後を見る治療
・からだを守る歯周病治療 ネバネバ感や口臭、歯の喪失等原因菌へのアプローチ
・患者さんを笑顔にできる医院をつくりたい。 MXTV”スーパードクター”への出演依頼
・そして当院は2022年4月に10周年を迎えました 医院の課題と変わらないコンセプト
顕微鏡を用いる精密な保存治療を学び、患者さんを笑顔にできた大切な体験
私は歯科医師となりすぐの東京医科歯科大学歯学部附属歯科病院在籍時に顕微鏡を用いる歯科治療に携わり、肉眼で行う治療との質の差を痛烈に感じ、顕微鏡や拡大鏡を用い歯を残すための治療をする歯科医師になりたいと思いました。
歯の感染が治らず”抜歯が必要”とかかりつけ医より言われ、藁をもすがる思いで来られる患者さんに顕微鏡を用いる歯科治療を行うことで抜歯せず歯を残せることが多々あり、失うことを覚悟していた患者さんの治療後の喜びが自分のことのように嬉しく感じました。
歯科医療でも人を笑顔にすることができる。
歯科医師になり間もなくそのような素晴らしい瞬間と出会えたことが、”歯を残すことにこだわる治療を行いたい”という現在につながっています。
歯科治療の質で歯の寿命が変わることを理解したことで拡大視野下での歯科治療をこの20年間研鑽してきました。
歯の寿命を可能な限り延ばすため顕微鏡や拡大鏡を日々使用しており、職人さんの大切な道具のように私にとって顕微鏡等は精密な診療に欠かすことができないものとなっています。(基本的に保険外治療に顕微鏡や拡大鏡を使用していますが信頼してくださっている方、長く通院してくださっている方にも使用していることがあります)
むし歯治療や根管治療などの保存治療に特にこだわりを以ち、神経を残すため、歯を残すための治療を行えるよう治療の質を更新をし続けています。
歯科治療が患者さんを笑顔にすることができると知る 歯科医師に求められていること
私は左利きということもあるからか三次元の空間を把握することに長けていると感じています。
歯科治療において立体的なイメージはとても重要で、左右対称性や歯の形を再現するためのイメージは治療の質だけではなく治療後の笑顔にも大きな影響を与える力です。
また、手が小さいため(ゴルフのグローブは21センチ)お口の中の治療を受ける患者さんにとって負担が少なく済み、顕微鏡や拡大鏡を用いる細かい治療が好きで得意なため、歯科医師は私にとって天職と感じています。
精密な歯科治療を行うにあたり患者さんとお口の中の状態を術前術後で共に確認をしていますが、やはり歯科医師になり間もない時期に前歯の治療を行ない、綺麗になったと治療後に心から喜んでもらえた瞬間がありました。
今でもその方の表情は覚えています。
歯を残すということで患者さんを笑顔にできる。
それと同時に、歯は笑顔の一部であるため修復物の色が合わない、前歯にコンプレックスがある、などの困られている方がたくさんいることを知り、歯科治療の奥の深さを実感しました。
ただむし歯を治すのではなく、ただ白ければ良いのではなく。
歯や神経を残す治療であり、かつ清潔で自然な美しさを回復させる治療を患者さんは望んでいる。
歯科医師に求められる望みに触れ、患者さんの笑顔をサポートできる歯科医師をより強く目指すこととなります。
どうすれば一般歯科医ではなく困られている患者さんの助けとなれる歯科医師になれるのかと常に危機感を持っていました。
顕微鏡や拡大鏡を用いる歯科治療を磨きながら、幸いにも総合的な歯科治療において歯科界をリードする師に出会うことができ、長きに渡り最先端の歯科治療を学ぶことができました。
歯科治療に全力で取り組みながら、”可能な限り自然な、歯を生かすための修復を行うこと。結果、患者さんから得られる笑顔を歯科医師として生きる糧としよう”という思いが確立しました。
その思いが強くなったことで開院へと至ります。
情報で満たされる症例写真を受診前に確認できる医院へ
当院の特徴として症例写真があります。
多くの歯科医院があっても症例写真をホームページに載せている医院は都内でもまだ限られます。
(100件中5件あるかないかと感じています)
精密な歯科治療やマテリアル、接着、かみ合わせや歯並びなど全体的なバランスの意識が揃わなくては1本の歯でも調和した自然な完成をつくることは困難です。
症例写真では歯科医師の技術や知識、審美的な感覚等が明確に表されるため、どのような治療を受けられるのかを患者さんが受診前に知ることができる有効な情報です。
”セラミックスで治すこと=自然で綺麗” ではありません。
当院では歯を白くするためにセラミックス治療を行うのではなく、歯を、神経を生かすことができるよう精密な歯科治療を行うことを目的とし、付加的に自然で綺麗という完成を目指しています。
症例写真の更新や書き続けたブログ、Instagramに評価をいただき、単色のように色が浮く、形や厚み、長さが調和していないなどのセラミックスの再治療や、歯のための精密な審美治療を希望される患者さんに通っていただく医院となりました。
この20年で歯を隠して笑っていた方や銀歯を気にして笑っていた方の笑顔が変わる瞬間にたくさん出会うことができました。
歯を気にしない患者さん本来の自然な笑顔は、素敵な出会いをもたらすかもしれません。
家族との大切な写真・瞬間がより輝くものと感じられるかもしれません。
歯は自己管理の一部とも見られるため、あの人のような上司になりたいと思われるかもしれません。
治療により素敵な笑顔を見ることができた経験から、患者さんの笑顔は歯科治療によって変わり、その方の人生をも変える可能性がある。
そう認識しています。
歯を気にすることなく自然な笑顔で食事や生活をしてもらえることにより、私は歯科医師として喜びに満たされます。
とてもハードルは高いですが、患者さんと笑顔を見ることを目標として歯科治療に取り組んでいます。
かみ合わせの管理とインプラント・矯正治療への思い つぎはぎではなく20年後を見る治療
当院では歯科治療だけではなくかみ合わせも診ています。治療を繰り返し受けている方や歯を複数本数失っている方は自覚がなくともかみ合わせに問題を抱えている場合が多々あります。
むし歯を治しているだけでは歯を守ることができません。
かみ合わせによるバランスの維持や咬める場所の確保、本来のかみ合わせの回復、かみ合わせの力のコントロールも合わせて行っています。
根管治療、神経を残す治療、歯周病などの1本1本の矢が合わさることが、歯を守る総合的な歯科治療という折れにくい矢をつくることとなります。
一つの得意な診療に特化するのではなく、幅広い診療において質を上げることで大切な歯を守っていきたいと思っています。
咬める場所の確保のお話をするとインプラントにも触れなくてはなりません。
都内在住の方は周りや身内の方から”インプラントは止めておいた方がいい”というアドバイスがあったりすることで、インプラントに否定的な思いを患者さんからよく伺います。
否定的な理由として、知人にインプラント手術で事故があったから、高額な契約を強く勧められたため不信感、デメリットの説明が一切なかった、かかる費用が明確でないということや手術が恐いということなどの意見を耳にします。
私たちのインプラントへの考え方は、自身が必要になった際に受けたいインプラント治療を患者さんに提供するということです。
日々診療をしていてインプラントを10〜20年前に受けている患者さんも増えました。
咬めるようになり喜んでいる方もたくさんいらっしゃいますが、前後の歯と比べ歯槽が痩せるため物が周囲に溜まる、インプラント用のメンテナンスが必要、マウスピースをした方がよいこと、インプラントの隣の歯を失った際には自分の歯とブリッジを基本的にはしないためインプラントを継ぎ足すこととなることを聞いていなかったなど、後からネガティヴな思いをされる方も多々います。
また、数年が経ちインプラント周囲の歯肉や骨が傷みインプラト(ネジのように見える)が口の中に露出している、インプラント上部のセラミックスが欠けて対応が難しい状態など、患者さんは後で困られている場合があり、長く良い状態で管理することの難しさも感じています。
インプラント治療を受けるということは私自身がレーシック治療を受けることと似ていると思います。
大切な目を任せるにあたり信じる医院と出会えるのか、しっかりしたことを適切な金額で受けることができるのか、レーシックに適応する状態なのか、無理やリスクの高いオペではないのか、先のことまで考えていただけるかなど様々なことを考えると思いますが、やはりどのような医院で治療を受ければよいのかわかりません。
自身が受けたいインプラント治療を提供するために行っていることとして
・デメリットは考えられることをできるだけ伝えています。インプラント治療は押し付けられるものではありません。公平に他の選択肢と共に説明をし、それでも希望される方にインプラント治療を行っています。
・インプラントを希望される患者さんにはインプラントを専門とする、歯科医師を教える歯科医師に手術を多くの場合で依頼しています。都内のこのような場所ですから患者さんの安心を考えれば事故の可能性が限りなく少ない安心なインプラント治療を受けてもらえる環境としています。
・インプラントはあくまでお口の全体的な健康維持に必要な要素の一つです。かみ合わせや歯周病の有無、残る歯の状態なども含めた、総合歯科治療の一部です。インプラントをつぎはぎのようにするのではなく20年、30年先の状態を診て今から対応する総合的な歯科治療を行っています。それがインプラントを長持ちさせることにつながります。
・インプラント治療は完成したら終わり、ではありません。長くインプラントを維持するためにはインプラントのためのメンテナンスやかみ合わせのフォローが必要であり、インプラント治療終了が新たなスタートと思っています。
どこでインプラント治療を受ければ良いのかわからない。そう思われている患者さんは多くいらっしゃいます。
人の相性もあり、歯の状態もあり、私たちが全ての方のあらゆる要望に応えられる訳ではありませんが、不安を感じられている方のサポートをできる医院でありたいと願っています。
信じてくださる方に長く、気持ちよく笑い、食事を楽しんでいただけるよう、医院と二人三脚のインプラント治療を提供できるよう努めています。
また、矯正治療にもかみ合わせが深く関係します。
歯並びが綺麗であってもかみ合わせが不良な状態では歯の寿命や日々の食事に問題が生じます。
当院では私たちの子どもの矯正治療も任せる、矯正を専門とする歯科医に矯正治療をお願いしています。
総合的な矯正治療を行っていますので興味をお持ちであれば治療前提ではなくお声がけください。
からだを守る歯周病治療 ネバネバ感や口臭の原因へのアプローチ
日々診療をしている中で、初診来院される患者さんの多くがご自身の歯周病の状態を理解されていません。
歯周病は現在、歯や口の健康だけではなく全身にも影響を与えることがわかっています。
むし歯を治し、クリーニングをしているだけでは(上記のインプラント治療のようにあらゆる治療分野による総合的な歯科治療が歯を守ることにつながるため)再治療を繰り返したり歯周病が進行することで少しずつ歯を失っていく現状を変えることにまでつながらない方が多数いらっしゃいます。
歯周病の進行は口臭や歯が抜ける原因となるだけではなく、血管内に菌が侵入する歯原性菌血症により認知症や脳梗塞、心筋梗塞や糖尿病にも影響を与えるということが分かっています。
当院では保険にて歯周病治療を行っていますが、口腔内細菌治療という悪玉菌DNA検査を行いその菌に対応する治療も行っているため、歯周病で悩まれている方にとって数段異なるレベルで改善を行うことが可能です。(多くの方が劇的な改善を実感されていますが、この治療法が適応かどうかということがありますので治療前提ではなくご相談ください)
歯周病原因菌にアプローチをする除菌治療は口腔内細菌治療として当院では行っており健康寿命を延ばすことにつながる、多くの方にとても有効な治療法であるため、歯周病で困られている方には担当する衛生士も勧めたいと思う治療法です。ただ、押し付けることはありませんので興味を持たれることがあれば担当にご相談ください。
歯を失う原因はむし歯だけではありません。
歯周病、かみ合わせ、間食等生活習慣など患者さん個々でリスクは異なります。
当院では保険で認められる歯周病重症化予防やむし歯進行抑制など、その方の状態に合う予防や治療を受けていただくことが可能であり、日常をより豊かにする歯周病菌に対する治療を行えることも当院の大きな特徴です。
患者さんを笑顔にできる医院をつくりたい。 MXTV”スーパードクター”への出演依頼
私たち自身が通いたい医院をつくるために開院しました。
様々な治療において症例写真を載せることで自身にもプレッシャーをかけながらそれを乗り越え患者さんを笑顔にしたいと思い学びを続けながら診療をしてきました。
開院当初から症例写真を載せる医院であったため困られている多くの方に来院していただきました。
開院3年目の頃には歯を抜きたくない、綺麗に治したいけれどもどこで治してよいのかわからないといった難しい状態の方々にご紹介により頼っていただくようになり、喜びや安心を提供できるよう努めてきました。
そして開院8年目にMX テレビの”スーパードクター”という番組への出演依頼を受けました。
当初は当院の特徴である精密な歯科治療・審美治療を番組の主たる構成と考えていたとのことでしたが、多くの病院・医院に携わる制作側から当院は診療理念を取り上げるべきとのことで主にそのような内容にて2020年2月に放映されました。
放映により通っていただいている患者さんからたくさんの応援や喜びの言葉をいただきました。
既に予約を取りやすくはない状況でしたので、私にとっては宣伝ではなくスタッフのためという思いがあり受けさせていただきました。
”お引っ越しをされる患者さんへ”にも書きましたが、医院の空気は患者さんが安心できるかどうかにつながります。
スタッフにとって仕事をするのが当たり前でも仕事はさせられるものでもない。自分次第で同僚スタッフも患者さんも笑顔にできる。人の健康に関わる仕事であり、みんなで全力で最善を尽くそう。 スタッフにもそのような思いをもって仕事を、と伝えていることがあり、歯科医療という仕事に自信や誇りを持ってもらうきっかけとなればと考えていました。
結果、スタッフだけではなくスタッフの家族にも喜んでもらうことができ、また、医院にとって医療コンセプトをまとめるきっかけにもなりとても良い経験となりました。
そして当院は2022年4月に10周年を迎えました 医院の課題と変わらないコンセプト
スタッフも増え、予約をとりにくいこともあり医院運営に至らないことが多々あります。
そして、信じてくださる方に歯の状態により応えることができない場合もあります。
それでも皆様からご理解をいただき、笑顔で来院してくださっていることに感謝しかありません。
ありがとうございます。
信頼してくださる方に応えたい。
常にそう思っています。
歯を可能な限り良い状態で残し、かつ自然で嬉しいと喜んでいただける治療の研鑽・学びをこれからも続けます。
そして患者さんを笑顔にしたいという思いと同様に、支えてくれているスタッフの笑顔を大切にする医院をこれからも目指し続けます。
重ねてになりますが、至らないことは多々ありますが今後も皆様の20年後を考える治療に全力で努めます。
どうぞ宜しくお願いいたします。
10年を経過し予防の大切さを身に沁みて理解する
開院以来、20年先を見る歯科医療を提供したいと思い日々診療に取り組んできました。
2012年にいらしていただいた方にとっては10年が経過します。
初診時には複数本数のむし歯があり治療が必要だった方、銀歯を全て歯のために取り替えたいという希望があった方、保険で治したけれどもやはりセラミックスに取り替えたいという方、抜歯や神経をとると宣告された方など多くの患者さんを今まで診させていただきました。
全体的な治療を受けた方の多くに、治療が終わりではなく今でも歯周病の重症化予防やむし歯の進行抑制等で継続して診させていただいています。
定期的に診させていただくことで再治療や新たなむし歯が9年間ない方も多く、喜んでいただけているだけではなく、行った治療の質をフィードバックできることでより良い治療を行うための学びを得させていただけていること、また、その方の抱えるリスクや傾向を知ることでより有効な予防を行うことができています。
治療後に新たなトラブルがなく歯を気にすることなく生活していただいている方は多く、継続してお口の健康を管理するということの大切さを身に沁みて感じています。
前向きに通っていただける医院となれるよう、今後も医院の更新に努めます。
医療に携わる者として抱えるもの
この10年、20年で得られた患者さんの笑顔を忘れることはできませんが、応えることができなかった患者さんの状態も忘れることができません。
歯の状態にもよるため一人ひとりに全力で取り組んできましたが全ての方に応えることができた訳ではありません。患者さんに最善を提供するため全てを抱え込むのではなく必要に応じ医療連携も行い、より良いことをできないかと学び研鑽を続けてきました。
医療に携わる者として患者さんの日常を考えながらこれからも多くのことを背負い続けながら進まなくてはなりません。
出来ることを全力で行うために予約制にて診療を行っています。
毎日多くの患者さんの健康を預かり、途切れることなく集中する時間が続くことで精神的にも疲れることがあり、大変な時も正直あります。
それでも困られている方がいて、信頼して助けを求めてもらえることが医院や自身の存在意義であると理解しているからこそ日々懸命に診療に取り組むことができています。
長く前向きに通っていただける医院をつくることがこれからも常に目標です。
”大切な歯を任せて良かった”
10年後か20年後か。いつかそのように言っていただけるよう今から一つひとつの治療に全力で取り組んでいます。
これからも多くの方を笑顔にすることができるよう努めます。
どうぞ宜しくお願いいたします。
2022年 4月 髙橋 大輔 和子
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