・歯科医歴22年の精密治療 保険外治療の質とその意味
当院は2012年の開院以来、そして現在22年の歯科医歴にて多くの方に精密な歯科治療を任せていただき診療実績を重ねてきました。
ただ白く治すのではなく、”歯を守るための治療” という特殊な診療内容に特にこだわりを持ち診療に取り組んでいます。
下の写真は奥から二番目に両側とも保険外の治療を受けた患者さんのものです。
この写真の左側の奥から二番目の歯(緑色)は当院で治したものであり、この写真の右側の人工的な白いジルコニア(オレンジ)は他院にて治療を受けたものです。

左右で見比べると色の差だけではなく、歯のサイズも理想的な歯の形と大きく異なることが分かります。
ぼてっと大きい形での完成は歯肉との際に汚れが残りやすく炎症を起こすだけではなくむし歯の原因にもなり、審美的にも完成度の低い治療となってしまいます。
保険外治療は安価ではないためただ”白いこと”が目的ではなく、天然歯に近い色や形、精度、そして長持ちも患者さんに求められます。
保険外診療が保険診療と同等の質で銀歯か白いかの違いだけでは修復物や歯の寿命を大きく変えることはできないため、当院が行う保険外治療では天然歯の再現を意識し審美的な完成を目指すだけではなく磨きやすくケアもしやすい環境をつくることで長持ちにつなげられるよう努めています。
つまり型のとり方が保険診療と変わらなければ保険診療と同じ質の適合不良な完成となってしまいます。
ただ銀歯かセラミックかの材質が異なるだけで、上記のように生え際に段差があったり、生え際の歯肉が下がりふちの色が気になる、歯肉が腫れる、またむし歯になるなどのことが起こりやすくなるため当院では歯肉圧排、シリコン印象を行っています。(他のページにも書いているように撮影による型どりはまだ精度が低いため当院ではシリコン印象法を用いています)
当院では審美的なことが目的ではなく歯を残すことが第一と考えているためクラウンの治療に際しては歯肉圧排、シリコン印象は必須ですしその質にもこだわりをもって診療に取り組んでいます。
セラミックスを選択すれば綺麗で長持ちする完成が約束されている、という訳ではありません。
歯科治療は難しいものです。
根管治療、歯周病治療、精密な形成、シリコン印象による型取りなど全てが高い質で行われなくては調和し長持ちするものをつくることはできないからです。
根管治療で歯を生かすために治療費をかけても生え際に段差があるなどクラウンの質が低ければ根管治療の効果も落ちてしまいますし、同様にクラウンが精密につくられても根管治療の質が低ければ近い将来に再治療が必要となる可能性があるからです。
歯を気にせず笑って食事をしていたい。
症例写真を見て遠方から通ってくださっている患者さんも多く、そのような思いに応えることができるよう全力で診療に取り組んでいます。
ただ、もちろん当院で任せていただいたものが全て長持ちをするということではありません。
がんにステージがあるように歯の状態によって治療の内容や結果は変わりますし、人が生活する上で歯はとても強い負荷を受けるため歯や修復物は壊れるものと考えていなくてはなりません。(当院では保証制度により保険外診療を受けられた患者さんのフォローを行なっています)
その上で状態を説明し患者さんにどのように80歳を迎えさせられるかを考え共有し、歯を保存するための治療だけではなく予防も含めた総合的な歯科医療を当院では行なっています。









