Archive for the ‘矯正治療’ Category
・一般歯科との連携により上がる、矯正治療の質
当院は歯を保存する治療や審美治療を得意とする医院です。
そして歯周病、インプラント、かみ合わせなども含めた総合的な歯科治療を行う医院として診療を行っていますが、全てを抱え半端な治療の質を提供するのではなく専門性の高い矯正治療は矯正を専門とする歯科医に治療を依頼することで当院内にて矯正治療も提供しています。
まずは一般歯科治療も行う当院にて矯正治療を受けるデメリットを説明します。
それは矯正治療日が月に5日であることにより予約をとりにくいと感じられる可能性があるということです。
多くの矯正患者さんに通っていただいていますが、口コミに主観で書かれたような予約状況ではありません。
予約をとりにくいかどうかは矯正相談や受診時にどれほどのペースで患者さんが通われているのかご相談、ご確認ください。
では当院で矯正治療を受けるメリットはなにかということをお話します。
1 矯正を担当する歯科医だけがゴールを決める訳ではないということ。
2 矯正治療との連携による抜歯や治療を受けられるということ。
3 矯正治療後に精密な審美治療を受けられるということ。
4 矯正治療中には必須となるむし歯・歯周病管理を矯正治療と並行して受けられるということ。
5 矯正治療を月に5日行っているということ。
6 必要以上に長引かせることのない治療期間であるということ。
7 信頼して任せる矯正を行う歯科医が担当するということ。
8 質問・相談できる環境であるということ。
が挙げられます。
当院で矯正治療を受けるメリット
1 矯正を担当する歯科医だけがゴールを決める訳ではないということ。
時間をかけて矯正治療を受け歯並びがきれいになったけれども噛みにくい、前歯で噛み切れないなどの訴えにより再治療を受ける方がいます。 → 万能ではないマウスピース型矯正治療
矯正治療では審美的な要素だけではなく、本来かみ合わせの質も求められるものです。
矯正医がどのようなゴールを設定するかにより、かみ合わせも含めた矯正治療の質は変わります。
どの組織においてもワンマンよりも風通しが良く様々な人の目が入り意見を集約できる組織の方が質が高まる場合が多いことと同様に、当院では私たち一般歯科も関与することで良い意味で互いに緊張感を持って最善を提供することができるように努めています。
つまり歯並びの改善だけではなく、歯を残しやすい環境をつくるためにもかみ合わせも含め私たちがチェックできることが患者さんをより良いゴールへと導くこととなります。
矯正治療を受ければ全てが改善するとは限りません。
歯科医師、矯正医、衛生士という様々な視点から患者さんを診ることで矯正治療の質を高めているということが当院で行う矯正治療の最大のメリットです。
2 矯正治療との連携による抜歯や治療を受けられるということ。
矯正治療では抜歯が必要となる場合があります。
誰にとっても抜歯は怖いものです。特に中学生、高校生にとっては尚更です。
”治療費について”にも書いていますが当院では矯正医と連携することで患者さんに負担の少ない便宜抜歯を行うことが可能です。
抜きやすい状態をつくり抜歯を行うため、抜歯にかかる時間が短く済み患者さんが抱える不安を軽減することが可能です。
かつ周りの歯や組織に与えるダメージを可能な限り少なく済む抜歯を行えるよう矯正治療と連携をとれる環境です。
(他院での矯正による便宜抜歯では同様の内容での抜歯は行うことができませんので予めご了承ください)
3 矯正治療後に精密な審美治療を受けられるということ。
矯正治療後は患者さんが整った歯並びを嬉しい気持ちで鏡で確認する機会が増えます。
その時に気づきます。
”この銀歯がなくなったらもっと歯を気にすることなく笑える”
そのため、矯正治療を受けた方の多くが矯正治療後に銀歯をなくす審美治療や前歯のセラミックスの再治療を希望されます。
当院では審美治療という言葉を使っていますが、内容としては極力神経を失わない、歯を失わないための”歯を残すという目的を持つセラミックス治療”を行っています。
整った歯並びやかみ合わせを活かし維持するためにも不適合で審美不良の銀歯ではなくセラミックス治療を希望される方が多いため、当院では矯正後フォロー下での連携した精密な審美治療を受けていただける環境です。
4 矯正治療中に必須となるむし歯・歯周病管理を矯正治療と並行して受けられるということ。
矯正治療中は装置が入ることにより歯をみがきにくい環境となります。
そのため、矯正装置が外れたけれどもむし歯がたくさんできていたため治療をしてほしいという初診来院の方が多くいらっしゃいます。
当院では矯正治療と連携をとり、衛生士によるケアの仕方の確認やむし歯、歯肉炎、歯周病進行抑制のための口腔内衛生管理を受けていただける環境です。
矯正治療だけではせっかく矯正が終わっても銀歯が増えてしまったなど、満足度の高い完成とならない場合があるため、歯並びだけではなくかみ合わせやむし歯、歯周病等の管理も受けていただけることが当院の大きなメリットと考えています。
5 矯正治療を月に5日行っているということ。
一般歯科を行う医院での矯正治療は多くの医療従事者の目が入ることで手抜き等のない”総合的な歯科治療”につながるということをご理解いただけたかと思います。
当院では2012年の開院以来、精密な審美治療や衛生士によるフォローを矯正治療と連携をとり行える環境をつくってきたという実績があります。
そのため当院にて矯正治療を希望していただける患者さんが多く、現在も矯正治療日を増やすことができないか交渉中ですが、月に5日矯正治療を行っています。(一般歯科医院での矯正治療は通常月に1、2日です)
矯正治療のみを行う医院と比べると5日しかないと感じることと思いますが一般歯科医院で矯正治療を月に5日行っている医院は稀であり、矯正治療中の急患にも対応しやすい環境です。
(矯正の永井先生が急患となることが極力ないよう治療に取り組んでいることもあり、矯正治療中の急患は多くの患者さんがいる中で2ヶ月に1件あるかないかです)
ただ、5日の診療日があっても予約をとりにくいと感じさせてしまう状況と考えられます。
予約の管理は常に課題ですので改善できるようこれからも努めますが、予約のとりやすさを最優先に考えられる方にとって当院は合わない可能性があります。
長くかかる矯正治療だからこそ、矯正を担当する歯科医との相性や考え方も含め当院でも当院以外だとしても納得する環境での受診をお勧めします。
6 必要以上に長引かせることのない治療期間であるということ。
矯正治療は少しでも期間が短く済むことが患者さんの願いです。
治療期間が長ければ装置で磨きにくい環境や、ワイヤーによる矯正であれば異物感、審美障害が続き、かつ受診のために貴重な時間を使い治療費もかかるからです。
当院は矯正の予約もとりやすい訳ではない状況もあり、1人の患者さんにとって治療期間が短く済み、受診回数が少なく済む治療を意識しています。
それは患者さんにとっても医院にとってもwin-winとなります。
患者さんの ”必要最小限での期間” かつ ”しっかりとした内容での矯正治療を受けたい” という希望に応えられるよう、保定期間中の受診など患者さんに応じてではありますが可能な限り来院回数が多くなく済むように努めています。
つまり、ゴールや進捗は説明を行いながら、必要以上に患者さんに長く受診させるということはありません。
そして、早く終わらせるために無理をするということも医院として行っていません。
長くかかる矯正治療ですから途中で疑問を生じさせてしまうこともあるかと思います。不安を抱えたまま過ごすのではなく適時ご相談ください。
矯正治療後の笑顔を楽しみにしてこれからも患者さんの様々な要望に応えることができるよう努めます。
7 矯正を専門とする歯科医に治療をお願いしているということ。
矯正を担当するの永井先生には私たちの子どもの矯正治療もお願いしており、信頼する先生です。
矯正治療は特殊な分野のため矯正治療は矯正を専門とする歯科医にお願いしています。
開院以来、多くの方が矯正治療を受け卒業しました。
そして矯正治療を受けた方の兄弟や姉妹、お母さんなどのご家族が私もきれいにしたいと治療を受けていたり、大切な方をご紹介いただいたり、矯正治療においても実績を重ねてきました。
患者さんが多く予約をとりにくいと感じられることがあるもしれませんがと思いますが、矯正治療と連携をして健康的で美しい完成を提供できるようこれからも努めます。
8 質問・相談できる環境
小児、成人矯正、マウスピース矯正ともに進捗状況には個人差がある場合があり、途中で質問をしたいけれどもや先生に直接は聞きにくいという思いをされる場合があります。
皆さんにとって、少しずつ綺麗な並びとなっていく矯正治療がより前向きなものでありますように。
そのためにも期間がかかる矯正治療中に不安や疑問を可能な限り抱えさせないということが大切と考えているため、当院では相談をしながら矯正治療を進めることで一方通行とならないよう意識をしています。
そして当院にて矯正治療を受ける大きなメリットは矯正を担当する歯科医や担当医だけではなく、担当する衛生士がいてより相談しやすい環境にあるということです。
開院以来矯正治療に関わってきたことで、患者さんにとって望ましいゴールを目指すためには矯正治療だけではなく衛生士と担当医、患者さんとの協力が重要になると実感してきました。
ただ、担当や医院との相性の良し悪しや、予約優先への思いなど患者さんが望むニーズは様々です。
当院に任せていただけることがあれば総合的な歯科治療により笑顔で治療の完成を患者さんと喜びたいと思っています。
・万能ではないマウスピース型矯正歯科装置
マウスピース型矯正歯科装置による矯正治療には状態に応じて向き不向きがある
インビザラインなどのマウスピース型矯正歯科装置を今ではよく耳にするようになりました。
マウスピース型矯正装置による治療はワイヤーを用いる矯正治療と異なり取り外しが可能、目立ちにくいなどのメリットから希望される患者さんが増えてきています。
ただ、どのような治療においても同様に良い面もあれば注意しなくてはならない点もあります。
つまりマウスピース型の矯正治療は万能な治療法ではなく、向き不向きがあることを理解して治療を受けなくてはなりません。
矯正治療により生じるトラブル
矯正治療は高額ですが、マウスピース型矯正装置(インビザライン等)は更に高額な契約額となる場合があります。
2023年1月には実質無料とうたい高額な矯正治療を勧め突然閉院した銀座の歯科医院がニュースとなりました。
そのニュースでは契約後の突然の閉院による金銭トラブルだけではなく、矯正治療による患者さんの不調も取り上げられていました。
実際に、矯正を任せる医院を探していた患者さんから”マウスピース型矯正装置(インビザライン)で矯正をした周りの知人の多くが失敗しているからどの医院に任せるのか慎重になっています”という言葉も聞きました。
当院が高額な治療を勧めるのではなく、フェアに治療選択肢を説明している理由について
矯正治療法によりつくれるゴールは異なるという事実
最近も他院でマウスピース型の矯正治療を受けた方から、歯並びは良くなったけれども噛みにくいので見てほしいという相談を受けました。
その方は矯正治療後、前歯でかみにくいという相談を担当医にしたところ、
このようなものです。前歯は空いているので食事をする際には下顎を前に出して噛んでくださいと言われたとのこと。
前歯でものを噛み切れるようかみ合わせを改善しようとすると矯正の再治療が必要となり、当院ではまた治療費がかかってしまうため様子見を選択されました。
マウスピース型の矯正治療では前歯では噛めるけれども奥歯が空いている、前歯で噛みきれないなどのかみ合わせのトラブルがワイヤーによる矯正治療に比べ起こりやすい治療であるということを認識の上で私たちは治療を行なっています。
マウスピース型の矯正治療においてもシミュレーション通りに歯が動くとは限らない
上述のように歯は思うように動かないことがあります。
状態による修正を行いやすいワイヤー型の矯正治療と比べマウスピース型矯正治療では治療期間延長や治療内容の変更・追加の治療代が必要になる場合が十分に考えられます。
マウスピース型の矯正治療に比べワイヤーを用いる矯正治療は治療期間が短くすむことが多いことや、かみ合わせや歯と歯の隙間などを適時調整できるという大きなメリットがあります。
ただワイヤーを用いるため患者さんによっては審美的なことなどをデメリットと感じます。
先にお伝えすると、ワイヤーによる矯正が最善と勧めることはありません。
当院ではマウスピース型の矯正治療も行なっているため歯磨きもしやすく歯並びの改善を楽しんでいる方が多くいらっしゃいますが、矯正相談や診断時にマウスピースによる矯正治療が適応がどうかを確認し、様々な治療と合わせ相談をした上でご希望を伺っています。
マウスピース型矯正装置を用いる治療を受けたいと希望される患者さんへ
”ワイヤーによる矯正であれば矯正治療を考えてはいないのでマウスピース型の矯正治療を希望します”
そのような希望を聞くことも稀にありますが、私たちは矯正治療後の患者さんの生活や健康を考えて治療を行なっているため、上述したようにその方にマウスピース型矯正装置による矯正治療が合うかどうかを確認し、患者さんの思いを尊重しながらもより良い治療選択肢があれば説明・相談をしています。
無理をすることがあれば、治療期間が長くかかる、ワイヤーによる再矯正が必要となる、歯並びがきれいでも噛みにくい完成により中長期的な観点では歯を傷めてしまうなどのことも起こりうるからです。
ワイヤータイプかマウスピース型矯正装置を選択するかは見える見えないの問題ではない
患者さんの多くがマウスピース型矯正装置を用いる治療に不向きな方がいるということを知らず、”ワイヤーよりマウスピース型矯正装置の方が目立たないから希望する”という、矯正治療を受ければいずれの治療法でも結果は同じと感じています。
実際にはそれぞれの治療により同様の完成を得られる訳ではありません。
治療過程が目立つかどうかということもありますが、治療法により治療期間も異なりますし、どこまで理想的な完成をつくることができるかを考えるとマウスピース型矯正装置による治療でも問題ない場合もありますが、極力目立たないよう考慮する上でワイヤーによる矯正を勧める場合も多々あります。
それぞれの治療にメリット・デメリットがあり、マウスピース型矯正装置による矯正においても上記のように良い面もあれば不向きな面もあるということを理解した上で治療に臨んでほしいと思っています。
当院では治療法・治療過程も相談をしながら、歯並びや笑顔だけではなくかみ合わせも診て未来の歯の健康も考える治療を提供できるように努めています。
矯正治療同様に高額であり、かつ専門性の高い治療 インプラント
矯正治療もインプラントもいずれも困られている方には素晴らしい治療ですが、診査や診断が重要です。
状態がすぐれない方が治療を受けるとインプラントではオペによる事故やかみ合わせ不良、インプラント周囲炎などのトラブルが生じる場合があります。
インプラントも矯正も状態に応じて向き不向きがありますがデメリットやリスクの説明があまりなく治療に臨んだ結果、生じたトラブルにより後悔されている方がいます。
高額であり大きなトラブルが生じる可能性のある治療だからこそ、当院では専門性の高い治療において専門分野と連携をとる総合的な歯科治療を行なっています。
私たち自身が受けたい治療を
患者さんの全てを抱えるのではなく、安心して治療を受けられる環境を提供したい。
私自身が歯科治療を受けるのであればそのような医院にかかりたいと願います。
内科や皮膚科、耳鼻科、外科など、医師の資格があっても専門が別れているように、当院では患者さんに最善を提供するため、契約額の高い専門性の高い治療までも自身で抱えるのではなく、患者さんにとってより良い治療を提供する医院でありたいと思っています。
矯正治療は歯並びが良ければ良いのではなく、長く歯を残すためにはかみ合わせも含めた矯正治療を行わなくてはなりません。
インプラントも同様です。治療を受けて良かったと思われる方ももちろんたくさんいますが後悔されている方もいて、それを聞いた方がインプラントは怖いから考えていませんと言われます。
長く健康でいられる。
それは当たり前ではありません。
歯は日常生活で欠かすことはできず、ただ、消耗品のように傷んでいくためどれだけ良い状態をつくることができ、患者さんのサポートをできるかを考え診療しています。
ただ、私たちが治療を行なっていても最善の結果を得られるものではありません。
歯の状態に治療内容や結果は変わりますし、例えば根管治療では用いる器具の破折、麻酔のトラブルなどが起こる可能性はあります。
それらを理解している上で最善の提供に努めることで、前向きに通っていただけたらと願っています。
・新規矯正患者さんの受け入れを再開しました
日曜に行う矯正治療にサポートをしてくれる衛生士さんが増え、受け入れ可能な患者さん数が増えたため今まで新規矯正患者さんの受け入れを停止していましたが再開することとなりました。
治療を希望される少しでも多くの方々に応えることができるよう努めているため、ダラダラと長く通わせることはありません。必要最小限での来院回数が患者さんにとっても当院にとっても、新たに治療を希望される患者さんにとっても負担が少なく最善です。
回数を意図的に少なくすることはありません。重ねてになりますが治療の流れの中で必要最小限を心がけています。
治療の質と治療終了後の歯並びの満足度においては、歯科医師と衛生士の目も入る総合的な矯正治療が互いにとってごまかしのない内容を提供することとなることもあり、この10年の治療実績と患者さん数が表しています。
当院が10年後、20年後を見る歯科治療をというコンセプトを掲げていますがそれは矯正治療においても同様です。
治療の質にこだわりを持ちながら、改善していく歯並びやかみ合わせを歯科医師や衛生士とも共有し楽しみ、喜びながら進む矯正治療をこれからも提供していきたいと思っています。
(いつでも希望の日時で予約がとれる状況とは言えないため通われている患者さんにおかれましては新規受け入れ再開に疑問を感じられることもあるかと思いますが、矯正治療においても困られている方や不安を抱えている方は多く、かみ合わせも含めた総合的な歯科治療を希望していただく患者さんが多数いらっしゃいます。ご理解をいただけると幸いです。)
直接聞きにくいことは担当へ
多くの患者さんに矯正治療においても通っていただいているため忙しいことは確かです。サポートしてくれるスタッフも増えますが説明や言葉が足りない、などのことがないよう努めています。ただ、前向きに通っていただくためにも何か感じることがあれば院長はもちろんのこと担当の衛生士や受付にもご相談ください。
矯正に直接聞きにくいことを担当医や担当衛生士に聞くことができるということも一般歯科にて矯正治療を受けるメリットの一つです。
改善を重ねながら進んでいきたいと思っていますので、どうぞ宜しくお願いいたします。
« Older Entries









